【例文あり】履歴書や面接の自己PRで真面目さを伝えるために押さえておきたいポイント
就活における自己PRの内容は、人それぞれです。その中で、真面目さを強みとして企業に売り込もうと考えている就活生は少なくありません。しかし、ただ「私は真面目です」と伝えるだけで、あなたは採用担当者の印象に強く残ることができるのでしょうか。
履歴書や面接で「この人を採用したい」と思わせるためには、他の就活生とは違った魅力を伝えることが大切です。このコツを掴むだけで、魅力的な自己PRを作成することができます。そこで本記事では、自己PRで真面目さを伝えるために押さえておきたいポイントをご紹介していきます。
目次
自己PRを効果的に伝えるための流れ、構成
採用担当者の印象に残るような自己PRを作成するには、それを効果的に伝えるための構成を知っておく必要があります。文章を書くことに慣れていない人はハードルが高いと感じるでしょうが、難しく考えなくても大丈夫です。まずは、ビジネスシーンでも活用できる、文章を作成するためのテクニックをご紹介します。
①結論は最初に伝えましょう
文章を書くときは、まず本当に伝えたい結論から述べるようにしてください。
真面目さをアピールしたいのであれば、最初に「私は真面目です」と伝えましょう。結論から入ることで、この後どのようなことが書かれているのかと興味を持たせることができます。
また、単純な言葉を並べてしまうだけでは、印象が残りにくくなるかもしれません。ただ「真面目です」と伝えるよりも、「私はコツコツと積み上げる人間です」など工夫することも大切です。
採用担当者がどのような人に興味を持つのか、いろいろなパターンを作ってみましょう。
②具体的なエピソードを用いましょう
あなたが真面目だと証明するためには、それを裏付けるエピソードが必要です。
具体的に書くことが求められますが、読み手に伝わりやすいように、簡潔に述べなければいけません。文章が長くなればなるほど、相手の興味は薄れていってしまいます。
基本的なテクニックとして使えるのが、「5W1H」です。「いつ(When)」「どこで(Where)」「だれが(Who)」「なにを(What)」「なぜ(Why)」「どのようにして(How)」を上手に活用しましょう。
この具体的なエピソードは「留学経験がある」「海外でインターンをした」といったものである必要は全くありません。自己PRで重要なのは、内容よりも中身です。
あなたが何をしたかではなく、どのように行動して、そこから何を得たのかを知りたがっています。自分らしさが伝わりやすいエピソードを厳選して、自己PRを作成しましょう。
③自分の強みが会社でどう活きるのか伝えましょう
あなたの強みが、入社したらどのような場面で役立つのかを考えてください。
新卒採用では、過去の実績があるわけではありません。そのため、採用担当者は入社後に活躍できるのかを想像しながら就活生と接していくことになります。
ただ単に、「私は真面目です」と伝えるだけなら、誰でもできます。その真面目さを強みに、具体的にどのようなシーンで企業に貢献することができるのかを伝えなければいけません。
つまり、あなたという商品を企業に使ってもらうためのメリットを提示する必要があるということです。最後にこれを伝えなければ、それまでのエピソードは自慢話で終わってしまいます。
また、ここで入社後のプランを伝えることも一つの方法です。自分の強みが活かしていける理由を伝えるとともに、どのようなキャリアプランを考えているのかもアピールしていきましょう。
そうすることで、企業側にあなたの入社意欲が伝わるため好印象です。
真面目な人の5つの特徴
真面目という言葉はシンプルで分かりやすいですが、抽象的な表現でもあります。他に、相手に伝わりやすい表現の方法はないのか探っている人もいるのではないでしょうか。ここでは、真面目な人とはどのよう特徴があるのかについて考えていきましょう。より魅力的な内容にするためにも、一つひとつの言葉を慎重に選んでいくことも大切です。
①責任感がある
真面目にコツコツと物事に集中できる人は、責任をもって最後までやり切ろうとします。
途中で投げ出すことなく、しっかりと最後までやり遂げられる人が多く、周りからの評判も高いでしょう。友人や知人などからも、頼りにされている人も多いのではないでしょうか。
また、細かなところにまで目配りすることができ、妥協も一切ありません。小さなことと思うかもしれませんが、会社でも扱いやすいため必要不可欠な人材であると思われています。
②几帳面
几帳面な性格の人は、仕事でもミスが少なく重宝されるでしょう。
細かな部分でさえも気が付いて丁寧に対応をすることができます。また、事前準備をしっかりとしているという印象もあることからも、仕事の質も自然と高くなってきます。
しかし、神経質であると捉えられてしまうこともあるため、アピールのし過ぎには注意してください。「周りの人よりも丁寧な対応に心掛けている」という程度にしておくことを忘れずに。
③コツコツと仕事ができる
努力をし続けることは、簡単なようで難しいと感じてしまいます。
コツコツと与えられたことに対して集中できるということは、一つひとつの作業に対してしっかりと取り組みます。そして、それを継続的に行っていくことができる人です。
仕事に対しての浮き沈みがないため、常に求められている以上の結果を残すこともできるでしょう。日々の努力を怠らない人は、これからの成長を期待している企業にとっても必要な人材です。
④慎重さがある
ビジネスシーンでは、ミスを避けるためにも慎重さが求められています。
何事に対してもミスは付きものですが、企業に大きな損失を与えることも考えられます。慎重さがあることはミスを防げるだけでなく、正確に仕事を進めていくこともできます。
少し表現の仕方を間違えると、マイナスなイメージにもなってしまう言葉であることも覚えておきましょう。たとえば、慎重さがあることを短所として言い換えると「心配性」になってしまいます。
⑤素直である
他の強みと比べて、素直であることは物足りなさを感じてしまうかもしれません。
しかし、企業は素直さを重要視しています。なぜなら、素直な人ほど成長するスピードが早いからです。新入社員には、仕事をゼロから覚えていくための吸収力が求められています。
これは、頭の良さを意味しているわけではなく、どれだけ素直に物事を受け入れられるかどうかが大切です。素直に人の話を聞くことができる人ほど、ぐんぐんと成長していきます。
真面目さ伝えるときに注意すること
就活において、真面目さは大きなアピールポイントとなります。しかし、伝え方を少し間違えるだけで、マイナスな評価になってしまうかもしれません。少しでも採用担当者の印象に残るためには、どのように述べれば良いのか気になっている人も多いのではないでしょうか。ここでは、真面目さを伝えるときに注意して欲しいポイントをご紹介します。
抽象的なまま伝えない
先ほど、「私は真面目です」という言い方は抽象的であるとご紹介しました。
また、この後に続くエピソードも抽象的になっていないかチェックしてみましょう。エピソードだけでは真面目さが伝わらない文章になってしまうと、アピールすることができていません。
採用担当者からしても、結局何が伝えたかったのかと首をかしげてしまうことになるでしょう。抽象的になりやすい言葉を並べるのではなく、もっと具体的な表現方法に変えてみてください。
たとえば、学業のことでアピールしたいのであれば「大学4年間でコツコツと勉強していき、TOEICで900点を所得しました」など、より分かりやすく書くことが大切です。
「真面目さ」をアピールする学生も少なくないため、特に気を付けてください。
ネガティブな響きにならないようにする
表現の方法を少し間違えただけで、プラスがマイナスになってしまうこともあります。
たとえば、真面目でありすぎるがために、他人の意見を受け入れられないなどです。芯をしっかりと持った人間のように感じますが、組織の中では融通が利かないと思われてしまいます。
また、慎重であることをマイナスに表現すると「心配性」になります。何度もチェックすることはミスを減らすうえでも大切ですが、そのために進捗が遅れることも考えられるでしょう。
このように、真面目さは一歩間違えると大きく勘違いされてしまう性質があることも覚えておきましょう。ネガティブな表現になっていないのか、もう一度チェックしてみてください。
自分で判断できない場合は、友人や知人などに見てもらうと良いでしょう。
真面目なことをアピールする自己PR例文
最後に、真面目さをアピールすることを前提にして考えられた自己PRの例文をいくつかご紹介します。どのような内容が、採用担当者の印象に残りやすいのかを知りたいという人も少なくないでしょう。ここでは、「勉学」「部活」「アルバイト」の3パターンに分けて、就活で使える自己PRの例文を確認していきましょう。
①勉学
私の強みは、コツコツと努力し続けられることです。将来的に海外でも活躍できる人材に成長したいと考え、専攻していた経営学のほかに、独学で英語力の向上に努めました。毎日1日2時間、単語・文法・長文・リスニングの4単元に分けて、学習を続けました。一人での勉強に限界を感じたら、海外からの留学生と英語で会話することで、モチベーションを保ちました。これを大学4年間継続した結果、TOIEC900点を取得できました。この経験を糧に、御社でも海外営業の一員として、業績アップのために努力し続けたいと考えています。
エピソードを書くにあたり、なぜそのような行動をしようと考えたのかを述べる必要があります。
また、具体的に何を行ったのか、その頻度はどれくらいだったのかが書かれていることも重要です。
さらに、経験したことの中には辛かったこともあるはずです。それをどのようにして乗り越えることができたのかについても触れておくと良いでしょう。
②部活
私の強みは、責任感を持って最後まで全うすることです。大学で所属していたバレー部では、キャプテンを務めていました。技術面で優れていたわけではなく、全体練習終了後もメンバーの個人練習に付き合っていたこと、チーム内の雰囲気を率先して盛り上げたことが評価されたと考えています。チームにはインカレベスト8以上という目標がありましたが、ここ5年間は達成できずにいました。そこで私は、何が原因なのかを考え、練習方法やメンバー個人の意識改革へと取り組みました。最初は反発する声もありましたが、話し合うことで徐々に賛同が得られるようになりました。その結果、最後のインカレではベスト4に進出することができました。この経験を活かし、御社に入社後も責任感を持って仕事に取り組みたいと考えています。
どうしてキャプテンを任せられたのか、自分なりに分析していることで、自然とアピールポイントにつながっています。
また、反発する声がチーム内であったとしても、目標を達成するためにはどうすれば良いのかをしっかりと考えたエピソードも書かれていることも重要です。
長期的なプランとして書かれているため、好印象を与えることができるでしょう。
③アルバイト
私の強みは、知識を吸収するための努力を惜しまないことです。大学時代、フレンチレストランでアルバイトをしていました。お店には数十種類というワインが置かれているため、お客さまから「これはどういったワイン?」と聞かれることも少なくありません。そこで、私はお店で注文できるワインに関する知識を独学で学び、お客さまからの要望に応えられるように準備をしました。さらなる知識を身に付けるためにも、ワインに関する資格も取得しました。いまでは、店内でも有数のワイン通として、お客さまから頼りにされることも多いです。この経験を活かし、御社でも素直に知識を吸収し続けたいと考えています。
この自己PRでは、努力することだけでなく、資格を取得するなど向上心があることもアピールできています。
また、「お客さまから頼りにされることも多い」と、第三者からの評価があることもポイントです。
本当に「店内でも有数のワイン通」なのかと思われてしまわないように、主観だけで話していないことが高評価の理由につながっています。
まとめ
自己PRでは真面目さをアピールポイントとするためには、具体的なエピソードを簡潔に述べることが大切です。日本人には真面目な性格の人が多く、人並だと高く評価されないことも十分に考えられます。今回ご紹介したポイントを軸にすれば、誰でも魅力的な自己PRを作成することができます。ネガティブな内容にならないよう注意しながら、書き進めていきましょう。