【例文あり】最終面接で社長や役員陣に対する逆質問のポイント
長い選考も後は最終選考を残すのみ。
「でも、最終選考の逆質問って今までとは違う質問を用意しなければいけないのかな?」
そうなんです。今までの社員とは違い、最終面接では役員陣や社長が出てきます。
本記事では、最終面接で何が重要視しているポイント、役員や社長への逆質問例、最終面接ではNGな逆質問例を紹介します。
最後の最後、しっかりポイントを押さえて内定ゲットしましょう。
目次
逆質問を考える前に!そもそも最終面接の特徴とは?
最終面接の逆質問を考える前に、そもそもこれから挑む最終面接がどんな特徴を持っているのかを掴んでおきましょう。
一次面接や二次面接との違い
一次面接や二次面接を担当するのは、主に現場で働く社員です。そのため、実際に働くうえでどんなスキルを発揮できる人なのか、周りの社員と雰囲気の合う人なのかなど、業務をする上でのイメージと照らし合わせながら評価を付けています。
一方で最終面接を担当するのは、人事部の責任者や会社の経営陣、社長などです。そのため最終面接は、これまでの面接で社員から現場で一緒に働けるだろうと太鼓判を押された人として見たうえで、今後の会社経営で本当に必要になる人材か、これから働くうえで本当に熱意を持っているのかなど最終的な確認をするところといえます。
最終面接の逆質問を考えるうえで、この部分を抑えることが重要です。
最終面接の逆質問で企業が確認したい4つのこと
最終面接は会社の幹部が、志望学生が「これからの会社の成長で本当に必要な人材か」「本当に熱意を持っているのか」というところを見ていることがわかりました。
では、最終面接で逆質問をする企業の意図は何なのか考えてみましょう。
①基本的なコミュニケーション能力があるかどうか
逆質問に関わらず面接全体で見られていることでもあります。
逆質問ではとくに、これまでの話を踏まえて質問をしているか(面接の中で解決できたであろう質問をしてしまう)や、目を見て話せるか(視線が泳いでしまう、視線を合わせない)、質問に対して面接官が回答しているときの傾聴力(うなずきが少ない、こちらを見ない)などが見られているポイントです。
②社風や企業理念に合う人か
逆質問は自由度が高いため、質問からその人の価値観や性格、企業に対して何を考えているのかが見えてきます。
本当に社風に合う人か、企業の軸になる理念と合う人かを見極めて、同じ方向性を向いて一緒に働ける人であるかどうかを判断しています。
③本当に熱意を持っているか
質問は相手に興味がないと湧き出てきません。逆質問を求められて「特にありません」と答えられると、本当に当社に対して興味があるのか…と考えてしまいます。
熱意のアピールはあるフリなら出来ますが、その裏付けとして、その会社で働くビジョンがしっかり作れているか、などを見ています。
④企業に対する不安や疑念がないかどうか
最終面接ですから、合格と判断すれば内定が出ます。会社に対して不安が残ったまま内定を出してしまうと、内定辞退につながるかもしれませんし、入社してもすぐに退職してしまうかもしれません。
逆質問を設けることで、少しでも応募者の不安をなくして入社後のギャップを少なくしようとしているのです。また質問の答え方によっては応募者の志望度を上げられるきっかけになるかもしれません。
逆質問は必ずすべし!
ただの質問かと思いきや、内定を出すための重要なポイントになっていることがわかったことでしょう。「最終面接で逆質問をしない」という選択肢はないと思います。「私はこれだけ御社に対して入社後のイメージを持っています!」とアピールすべく、企業に対する質問を考えていきましょう。
【社長・経営陣】最終面接・逆質問を考えるときのポイント!
会社の経営陣に対しての質問であることを意識する
最終面接はこれまでの面接とは違い、会社の経営に関わる人が担当することがわかりました。だからこそ、逆質問では普通の社員では答えられないような質問をしてみましょう。
例えば…
・これからの経営戦略やビジョンについて
企業研究をしたうえで質問をしている印象が生まれます。ただし、うわべだけの質問になると逆に何かを聞かれたときに答えられない可能性が出てきてしまいます。質問をするのであれば関連する話題について十分理解した上で聞きましょう。また、戦略上答えられないものもありますので「差し支えない範囲で」など、相手に配慮した言葉も付けて聞くことが大切です。
例:昨年から始まった新事業の〇〇について、2030年には業界シェア30%を目指すというビジョンがありますが、そのためにどのようなことに取り組んでいて、どういったことが課題としてありますでしょうか?差支えない範囲でお聞かせ願います。
さらにこれからのビジョンを聞いたうえで、「そのビジョンの達成にはどのような人材が必要だと考えていますか?」など繋がりのある質問をするのもおすすめです。そのビジョンのために自分も成長したいという意欲が見えます。
・経営陣から見た自社の課題や魅力、理念など
これは最終面接で企業の経営陣と直接話す機会があるからこそ聞けることです。視点を変えてその企業の課題や魅力を知ることで、自分自身の志望度も上がるかもしれませんし、これから入社するかもしれない企業の経営を担っている人の考え方と自分自身の共通点を見つけられるかもしれません。
例:〇〇様から見て御社の一番の魅力は何だと考えていらっしゃいますか?
例:〇〇様から見て御社の強みと課題は何ですか?
答えを聞いたうえで、その課題に対してこういうアプローチをして取り組みたいなどの前向きな考え方や自己アピールが出来るとさらに高評価です。用意した質問をするだけではないコミュニケーションを取れる人材、自分自身で考える力がある人材という印象が生まれます。
・経営陣から社員に求めること
これも同様に最終面接で経営陣と話す場があるからこそ聞ける質問です。自分自身をアピールすることで精一杯になりがちですが、逆に企業がどのようなことを求めているのか聞くことで、より企業の求める人材に近づけようとする意欲や入社後に活躍するイメージを持ちたいとする意思が感じられます。
例:〇〇様は社員の皆さんに対してどのような姿勢で業務に臨むことを求めていらっしゃいますか?
例:入社した場合はどのような結果を求められますか?
・社長に対する質問
社長が最終面接を担当している場合、社長個人に対する興味を示すのも良いでしょう。
例:〇〇社長はいろいろな経験を経て社長になられて客観的には成功されているとは思いますが、今までの経験から、1つだけ成功した理由を挙げるとしたら何でしょうか?
社長であれば、何かしらのメディアなどに自分の考えを伝える記事やSNSなどがあるはずです。そこから読み取れる社長の価値観や性格に照らし合わせた質問が良いでしょう。価値観に合わなかったり、つまらない、くだらない質問だと思われてしまうと逆効果なので、諸刃の剣と言えます。
自分が入社したら…の視点で考える
逆質問を考えるとき、「自分が入社したら…」を前提に質問を考えてみると良いです。なぜなら、逆質問を通して入社後のイメージを掴もうとする意思や、その企業で働く熱意が伝わるからです。
例:内定をいただいた場合、入社前までにどのような準備を行ってほしいと考えていらっしゃいますか?
例:御社の〇〇というプロジェクトに興味があるのですが、もし入社後に関わりたい場合、どのような資質が必要ですか?
徹底的に下調べしておく
質問を考えるときは、相手のことを徹底的に理解しておくことが大切です。企業の理念や今行われているプロジェクト、業界の中での位置関係、業務内容など徹底的に研究しましょう。
その中で疑問に思うこと、自分が入社したらどうなるんだろうと思うことなどを質問として投げかけると実際に働くビジョンが見えていると判断されます。。
最近は社長自らSNSなどで発信していることもあります。そこから社長の理念や考え方を事前に汲み取ることができるでしょう。
ただし、逆質問でその会社のプロジェクトについての質問ばかりして、逆質問の目的が「企業研究したことをアピールする」になってしまう人が中にはいます。逆質問の目的を見誤らないように気を付けましょう。
これはNG!最終面接で避けるべき逆質問
最後に最終面接の逆質問ではしないほうがいい質問をご紹介していきます。
①一次面接、二次面接で聞くべきこと場✕
具体的な仕事内容などの質問は仕事への興味があるという点では評価ができますが、会社の経営陣が担当する最終面接であえて聞くことではありません。
例:今回応募した営業職の1日のスケジュールイメージを教えていただけますか?
例:御社に入社した場合、営業先としてどのような企業があるのでしょうか?
②調べたらわかること・面接官が話したこと✕
企業のHPなどで調べればわかることや、今までの面接の中で話されたことを聞いていれば解決するような質問はしないようにしましょう。きちんと下調べができていない場合、企業に対して興味が低いと思われてしまいます。
例:社員数は何人ですか?
例:御社の経営理念を教えてください。
③どの企業でも使える質問✕
どの企業でも使えるような当たり障りのない質問は、すぐに見破られます。どの企業でも通用するようなものであっても、企業研究でその企業だからこその話を盛り込むと良いです。
例:入社後のキャリアプランを教えてください。
この場合はその企業のプロジェクトなどを調べて、自分が興味のあるものがあれば「御社の△△という事業に興味があるのですが、そこに関わるためにはどのようなキャリアパスになりますか?」とすれば、企業研究をしたうえでの逆質問だと判断されます。
④給料や福利厚生など待遇に関する質問✕
働きやすい会社であるかを図るうえで重要な点ではありますが、「仕事には興味がないのか」「働く意欲がないのか」と思われます。最終面接に関わらず、面接では待遇に関する質問ではなく、仕事に関連する質問をしましょう。
例:御社の福利厚生制度を教えてください?
例:残業は月にどのくらいありますか?
⑤YES、NOで答えられる質問✕
「はい」か「いいえ」で答えられるような質問は、話が広がらないため質問をしないようにしましょう。相手の考えなどが聞けて、自分もそれに対して答えられるようなコミュニケーションのできる質問を考えましょう。
例:部署移動はありますか?
例:入社後に最初に関わる事業は△△ですか?
⑥人材育成について✕
これも気になる点ではありますが、聞き方によっては自分では成長意欲がないように聞こえてしまうため、避けたほうがいいでしょう。
例:御社の強みとして育成制度が充実しているとありますが、具体的にどのようなことをおこなっていますか?
まとめ|最終面接はミスしないこと
大半の企業は最終面接はすり合わせ程度で、倍率もそこまで高くありません。
また、加点方式ではなく減点方式であることが多いです。
今一度企業の社風やビジョンを確認して、それに沿った人材であることを無理なくアピールしましょう。