

ガクチカで嘘をつくのはアリ?嘘をつきたくなった時の対処法を伝授!


就活のガクチカではアルバイトで売上を伸ばした話や、サークル運営が成功した話などが必要だと思っていませんか?それは間違いです!今回は話を盛りたくなるガクチカで嘘をつくのはアリなのか、嘘をつきたくなったらどうしたらいいのかなどを解説していきます。ガクチカの嘘は面接官にバレるのか、嘘がバレるならバレずに済んだ先輩はなぜ内定をもらえたのか…など色々思うところがありますよね。一緒に考えていきましょう。
目次
アリ?ナシ?ガクチカで嘘をつくことについて

◇結論は「ナシ」!
ガクチカであってもなくても、採用試験において嘘をつくのはやめましょう。
これは倫理的な話というよりも、もし嘘をついて内定が出た場合のイメージをしてみればわかるのではないでしょうか。例えば技術職の求人の採用試験で、ある機器の経験年数を盛って話したとしましょう。そして晴れて入社ができ、その機器を取り扱う場面に遭遇したとします。「〇〇さんはこれできるよね」…と言われたらどうしますか。
また、スキル以外にも自分の性格を盛って話してしまうと、その人と社風が合っているかどうかの判断を企業が上手くできません。結果的に入社後のミスマッチが起こりやすくなり、せっかく入社したのに早期退職をせざるを得なくなり、また就職活動をしなければならなくなります。
ガクチカで嘘をつくことで、採用試験では自分をアピールすることはできますが、入社後のデメリットを考えるとその場しのぎの話であることが分かるかと思います。
◇約7割の人事にはガクチカの嘘がバレている?
リクナビの就職ジャーナルの調査によると、採用担当者の約7割がガクチカなどの嘘を感じたことがあるといいます。採用担当者も毎年何百何千という学生のガクチカを聞いてきているわけですから、話の内容がよくても、話している雰囲気、目の動き方、身振り手振りを見て、嘘だとわかるそうです。またガクチカを聞いた後に詳細な質問をすると答えられない、もしくは段々辻褄が合わなくなってくるなど、面接だからこそ嘘がバレる面もあるようです。
◇嘘は選考に影響するのか?
嘘をついたこと自体が選考に影響するのかというと必ずしもそうではないようです。
企業や面接官によっては、嘘だと感じたら次の選考には通さないという人もいれば、嘘だと感じても人柄や入社への熱意など他の部分で良ければ、この選考は通して次の面接で判断するという人もいます。
ただし、嘘自体がポジティブに働くことはないようです。あくまでも他の部分に魅力を感じたから今回の選考は通すという場合が多いです。先輩やネット上の話で「嘘をついてもバレずに内定取れたw」という話は、きっとその嘘のエピソードが魅力的だったわけではなく、他の経歴や性格、スキルがその会社の求める人物像に合っていたからということが考えられます。
【嘘をつく前に①】ガクチカについてしっかり知ろう!
①大事なのはエピソードの強みではない
多くの人は、ガクチカのエピソードを「バイトの売り上げを前年比120%にしました」や「ボランティアサークルで貧しい村に学校を建てました」などインパクトがあるものにしようとしますが、必ずしもインパクトがある=採用担当者に響くということではありません。これから解説していきますが、企業は「思考力があるか」「何がモチベーションなのか」「人柄はどんなか」「経験から何を学んでいるのか」「伝える力はあるか」ということを見ており、これらが分かれば、自社として欲しい人材であるかどうか判断できるので十分なのです。
逆に言うといくらアルバイトでの売上を上げたとしても、その人を採用したいと思う企業と、思わない企業がいるわけです。嘘のエピソードを使ったとしても、企業が求める価値観や考え方を持った人材であることがアピールできていなければ意味がありません。また実際に自分で体験したことであれば、どんな質問をされても実体験から話をすることができますが、嘘のガクチカの場合はそれができません。例えばバイトの売上を前年比120%にしたところで、面接官から「そのとき何をモチベーションに頑張れましたか」や「周りからはどんなことを言われましたか」など深掘りされていったらどうでしょうか。輝かしい成果ではなく、そのエピソードを元にその人の価値観や考え方を見ているわけです。
つまりガクチカで大事なのはエピソードの強みではなく、その人の価値観や考え方がわかる深みのあるエピソードなのです。
②入社後に成長を期待できるような内容を書こう
社会人として仕事をした経験がない新卒の採用を行う場合、企業は学生に対してこれまでの結果や業績はそこまで求めていません。なぜならそれはあくまでも「学生の身として」出た成果だからです。就活の時点では誰が本当に入社してから活躍できるかはわからないのです。
そのため新卒の採用では「これからどのくらい成長できる見込みがあるのか」を判断して内定を出します。ガクチカでは是非入社後のイメージや成長が期待できるような話を盛り込んでいきましょう。そのためには、その企業で活躍する人はどんな人なのか、企業が求める人材はどんな人なのかを知る必要があります。会社説明会などを通して企業研究をきちんとやっていきましょう。
【嘘をつく前に②】ガクチカで企業が知りたい5つのこと

ガクチカを考える前に、まずは企業がガクチカのエピソードから何を知りたいのか確認しておくことも大切です。ガクチカで嘘をつきたくなるのは、企業が知りたいことをきちんと把握していないからかもしれません。確認していきましょう。
①どのくらい思考力があるか
思考力は簡単に言えば「考える力」、何かに対して様々な方向から考え、物事をとらえ、問題があれば最適な解決方法を選択していく力です。商品を売る時や、アイデアを出すときなど仕事においても大切な力になっています。
企業は学生に「今まで頑張ったこと」を聞くことで、その頑張った過程でどのような考え方をして取り組んでいったのかを見ているのです。
②なにがモチベーションになっているか
「頑張ったこと」であるならば、「頑張ろう」と思った気持ちがどこかにあるはずです。
仕事においても「取り組むぞ!」という気持ちをもって仕事をしてほしいと企業は考えています。そのため、学生が何にモチベーションを感じるのかを確認することで、実際に業務に着いたときのイメージができます。
③社風とマッチする人物か
企業に就職するということは、組織の中で働くことになるため、その組織と働きたいと考えている人が合わなければ、早期退職につながってしまいます。そのため、企業は学生の過去のエピソードを聞くことで、その人が何を考えてどう行動したのかを知り、人柄を捉えようとしています。
④学びを得ているのか
ガクチカでよくある伝え方として「経験を詳細に説明しただけになってしまう」というのが挙げられます。何かに取り組んだときに、何も感じずにやる人よりも、その過程の中でいろいろ考えながら学ぶ人のほうが、今後業務についた際にゼロから1を生み出せる可能性があると考えます。そのため「頑張ったこと」を通して「何を学んだのか」を企業は知りたいのです。
⑤伝える力があるか
最後は基本的なコミュニケーション能力です。何も知らない人(面接官)に対して、きちんと分かりやすい言葉で自分の経験を伝える能力があるのかどうかも見ています。
ガクチカで嘘をつきたくなってしまうワケ
◇アピールポイントがズレている・自己分析や企業研究が足りない
「TOEICの点数をもう少し上げたい」といった話を少し盛ろうとすることや、「企業が求める人材に合うようにエピソードを変えたい」と思う気持ちもわかります。
しかし、もしかするとTOEICの点数を上げることでアピールするのではなく、なぜTOEICを頑張りたかったのか、どんな工夫をして取り組んだのかを話したほうが、評価されるガクチカになるかもしれません。点数の高さではなく、少し違った視点から自分の価値観や強み、考え方を伝えてみましょう。どんなことをアピールすることができるのか、今一度自己分析をして考えていきましょう。
また企業が求める人材に合うようにエピソードを変えたいということは、もしかしたら、そもそもその企業と自分自身の価値観などが合っていない可能性もあります。社風が合わないのに無理に働いたとしても、それがストレスになってしまったり、早期退職の要因になる可能性もあります。再度企業研究や業界研究をして、本当に自分がやりたいことなのか、働きたいと思う会社なのかを考えてみてもいいでしょう。
ガクチカが無い!嘘をつく前にガクチカを探してみよう!
①まずは自己分析をしてみる
とにかく就活で必要なことは自己分析です。
自己分析の流れを今一度確認していきましょう。
(1)モチベーショングラフ・自分史を作成する
おすすめの方法としてモチベーショングラフを作成することが挙げられます。
モチベーショングラフとは人生の出来事の流れをグラフ化するもので、横軸は時間を表し、縦軸は自分の気持ちの上げ下げを表します。
スタートは幼少期から開始しましょう。幼少期から始めることで、今でも持っている普遍的な価値観に気づくことができるほか、どんな経験を経て成長してきたのかがわかります。
縦軸の自分の気持ちの上げ下げは、あくまでも自分の気持ちのフォーカスしたものです。例えば野球の大会で優勝したとしても、自分にとってはあまり気持ちの乗らない出来事だったということもあるかもしれません。そこにあなたらしさが出るのです。なぜ優勝したのにすっきりしなかったのかを掘り下げることで、自分の性格や、何に対してモチベーションが上がるのかがわかります。
グラフが完成したら、それぞれグラフの頂点の出来事を一緒に書き出します。これでモチベーショングラフの完成です。モチベーショングラフを作ることで、今までの人生の出来事を俯瞰して見れます。さらに自分の感情の変化も可視化されているので、気持ちが上がる場面ではどういうことが共通しているのか、逆に気持ちが下がる条件はどんなときなのかがわかり、そこから自分の性格が把握できます。
過去の出来事を洗い出す方法は他にも、自分史を作るなどがあります。これは中学生・高校生・大学生など学生時代を区切って、どんなことに取り組んだのかを書き出していく方法です。どうしても、いい結果があったものばかりを思い出しがちですが、結果が芳しくなかった出来事、失敗した出来事も重要です。それぞれなぜ結果が出なかったのか、失敗したときどう挽回しようとしたのかを確認することで、自分の短所や長所が見えてきます。その点、モチベーショングラフは自分の気持ちの浮き沈みに沿って、すべての出来事を順番に書き出していけるのでおすすめです。
(2)過去の出来事を何度も掘り下げる
人生における出来事を洗い出した後は、それぞれの出来事の深掘りをしていきます。
深掘りとは、なぜそれをおこなったのか、どんな困難があったのか、結果はどうだったのかなどを問い続ける作業です。
次の質問を参考にエピソードの深掘りをしていきましょう。
・なぜその活動に取り組んだのか
・なぜその活動を頑張れたのか
・その活動の中でどんな問題や課題があったのか
・その課題・問題に対して、あなたはどのような対処をしたのか
・対処した結果はどうだったか
・その結果からどんなことを学んだのか
・その結果からどんな影響を受けたのか
・その活動の中で辛い壁にぶつかったか
・その壁を乗り越えられたか
・なぜ乗り越えられたのか
(3)2で掘り下げた内容から浮かび上がる自分をまとめていく
1で人生においてどんな出来事があるのかがわかり、2でそれぞれのエピソードの深掘りができました。次にそれぞれのエピソードを見比べて、そこから自分はどんな性格なのか、どんなことを大切にしてきたのか、短所は何なのかを考えていきます。
同じような状況に陥った時、例えば学力テストで点数が取れないときに、一貫した対処方法がありませんか。自分はただがむしゃらに頑張る対処法だな…とわかれば、つまり自分なりに答えや解決を導き出す力があるという長所です。逆に、周りを頼ることができない短所とも言えるでしょう。
このようにそれぞれのエピソードに共通することを中心にまとめながら、自分がどういう行動を取る人間なのか分析していきましょう。また、前述したモチベーショングラフの気分の上げ下げに注目して、自分のモチベーションが上がるときや下がる時の共通点を見つけると、自分の価値観や自分が何を大切にしているのかがわかります。
②周りの人に聞いてみる
自分で過去に頑張っていたことが思い出せないとき、周りの人に聞いてみるのも1つの手です。自分では無我夢中で覚えていなかったことでも、家族や友人は印象に残っていることがあるかもしれません。
③これからガクチカを作る!
すでに就活が始まっている人は難しいですが、もし大学1年生や2年生で就活がこれからという人は、ガクチカで話せるような経験を積極的にしていきましょう。頑張ることは何でもいいですが、何事も目的をもって取り組むこと、そして学びを得ようとする姿勢が大切です。アルバイトやサークル活動の他にも、長期インターンシップやボランティアなどの課外活動もおすすめです。特に長期インターンシップは早いうちからビジネスの場を経験でき、就活につながる点からいってもメリットが大きいです。
【最後に】ガクチカの書き方を把握しよう
◇まずは流れをチェック
ガクチカを書くときの大まかな流れは次の通りです。
①何を経験して頑張ったのか
↓
②その経験はどのように取り組んだのか
↓
③どんな目標や課題に対して
↓
④どのように改善したのか
↓
⑤そこでの学びは何か
↓
⑥仕事でどう活かせるのか
アルバイトやサークル、ゼミなどガクチカに使おうと思っているものが出てきたら、一旦この6つの項目を順番ずつ書き出していきましょう。
◇それぞれの理由を把握しておこう
ガクチカエピソードのチェックポイントの1つに「論理的な話であるか」というものがあります。論理的とは理由がはっきりとしていて、筋道の立ったエピソードであるということです。
ガクチカエピソードの大まかな流れを書き出したら、それぞれの行動に対して「なぜそれをおこなったのか」や「なぜそう思ったのか」などの「なぜ」を考えていきましょう。
文章にするときは文字数の関係ですべてを書ききれないかもしれませんが、面接で質問されたときに、きちんと「なぜそれを自分はおこなったのか」が明確化していれば問題なく答えられます。
まとめ
ガクチカで嘘をつくことについて、嘘はバレないのか、そもそも嘘をつきたくなる理由はなぜなのか、ガクチカで嘘をつきたくなった時の対処法などを解説してきましたが、いかがでしたか。就活サイトや対策集を読んでいると、先輩たちの輝かしいガクチカが羨ましくなりますよね。ただ、企業からするとそこまで成果が重要な点ではないことが分かりました。むしろその人の考え方や人柄がわかるガクチカのほうがいいのです。自己分析や企業研究を突き詰めて、嘘をつかないありのままの自分で勝負をしていきましょう。
よくある質問
Q. ガクチカで嘘をつくのはアリですか?
Q. ガクチカで嘘をつくことのデメリットは何ですか?
Q. 約何割の採用担当者がガクチカの嘘を見抜くことができますか?
Q. ガクチカの嘘がバレる理由は何ですか?
Q. ガクチカを作るための活動の例は何ですか?
Q. 企業研究の重要性は何ですか?
Q. ガクチカを書くときの流れは何ですか?
Q. 就活でGPAの嘘はバレますか?
Q. ガクチカは盛っていいですか?
Q. 就活で嘘をついてしまう割合はどれくらいですか?
Q. ガクチカで何をみていますか?
Q. ガクチカで嘘を盛ったら内定取り消しになりますか?
Q. 就活生が気付けていない、嘘が招くリスクは何ですか?
Q. 嘘と嘘ではないガクチカの境界線は何ですか?


監修者
熊谷 直紀
監修者熊谷 直紀
横浜国立大学理工学部卒。株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。

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