ガクチカで資格取得を用いるはアリ?注意点やコツを紹介!
面接では定番の質問であるガクチカ。これは「学生時代に力を入れたことは何ですか」という質問の略称です。ガクチカではアルバイトやサークル、学業など何をテーマにしても大丈夫です。もちろん資格取得も同じで、ガクチカのエピソードに使用して大丈夫です。ただし
、注意点もあります。そこで、今回は、ガクチカで資格取得を用いる際の注意点や魅力的に伝えるコツを紹介していきます。ガクチカの作成に資格取得を用いようとしている就活生は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ガクチカで資格取得を用いるのはアリなのか?
結論はもちろんOK!
ガクチカに資格取得を用いるのは問題ありません。ただし、注意点は多いです。後ほど詳しく解説していきますが「成果だけではなく過程の説明を丁寧にする」「資格はひとつに絞る」「企業の業務でいかせる資格を選ぶ」など、アピールの仕方には注意する必要があります。ガクチカを通して採用担当者が、「この学生は将来どのような活躍をしてくれそうか」ということについて具体的にイメージできるような内容にすることが大切なのです。
資格取得を用いたガクチカのメリット
計画力をアピールできる
目標(資格取得)から逆算して努力できる力をアピールすることができます。資格は対策をしなければ合格できません。「目標を達成するためにどのくらい勉強をしたのか」「どのような方法で勉強したのか」「自分の弱点はどこで、どこに力を入れて取り組んだのか」を話せば、目標達成への計画力や意欲の高さをアピールできます。
継続力をアピールできる
資格取得のために努力し続けた継続力もアピールポイントとなるでしょう。継続力はビジネスにおいても大きな武器になります。難しい資格ほど、たくさんの勉強時間が必要となります。困難なことであっても諦めずに頑張り続けることができる力は、採用担当者からも高評価を得られるはずです。
(資格によるが)企業の求めるスキルのアピールになる
簿記であれば経理、MOSであれば事務全般のように、志望する企業の業務で役立つ資格を持っている場合は、即戦力のアピールにもなります。しかし、中途採用は即戦力アピールが効果的であるのに対し、新卒採用はポテンシャル重視な部分があるので、過度なアピールはしないよう注意しましょう。
ガクチカで資格取得を用いるときのコツやポイント
目標や目的を組み込む
ガクチカで資格取得をアピールする際に必ず触れておきたいのが、「なぜその資格をとろうと思ったのか」というきっかけの部分です。
資格を取ろうと思ったきっかけや資格を取る目的は人によって異なるはずです。そのきっかけや目的を通して採用担当者は就活生の人柄を知ろうとしています。また、目的をもって努力をし、しっかりと結果につながったのであれば「目標を達成することのできる人材である」と評価され、採用担当者の印象にも残るでしょう。
具体性を持って書く
成果や取り組んだ内容を説明するときは、数字を用いたり具体的なエピソードを入れるようにしましょう。
たとえば「学生時代はTOEICに力を入れ、高得点を取得することができました」と伝えたとします。しかし、これではあなたのアピールした高得点が一体何点を示すのか採用担当者には伝わりません。つまり、あなたにどれだけの英語力があるのか採用担当者からは理解することができないのです。ガクチカを話す際は「1年間週に2回英会話教室に通い、TOEIC スコアを500点から800点にUPさせました」というように、どれくらい勉強したのか、何点取ったのかを具体的に説明するようにしましょう。そうすることで、採用担当者があなたの能力をイメージしやすくなりますし、コツコツ努力できる人材だというアピールにもなります。また、具体性のあるエピソードを盛り込むことで、他の就活生と差別化され、あなただけのオリジナリティのあるガクチカを作成することができます。エピソードは成果を自慢して終わりではなく、成果を出すまでの過程をしっかりと説明することが重要です。
学びをどう入社後活かすかまで言い切る
エントリーシートや面接では、自分が企業に何を貢献できるかを伝える必要があります。そのため、ガクチカでも最終的には「資格取得の経験を得て身に着けた力を入社後どう活かせるのか」という内容に繋げなければなりません。アピールポイントをどう活かすのかを伝える場合、大切になるのは、企業や志望する職種でどんな人材が求められているのかです。企業が求める人物像と強みが一致すると、グッと評価がアップします。企業が求める人材をきちんと把握し、学んだことを活かして貢献したいと伝えることで、採用担当者も自社で活躍できる人材だと感じてくれるでしょう。
ガクチカで企業が知りたいこととは?
すべてのガクチカに共通する、企業がガクチカのエピソードから何を知りたいのかということを確認していきましょう。採用担当者が何をみているのかを知ることで、ガクチカの話で何に重点を置いたらいいのかがわかります。
①どのくらい思考力があるか
思考力は簡単に言えば「考える力」、何かに対して様々な方向から考え、物事をとらえ、問題があれば最適な解決方法を選択していく力です。商品を売る時や、アイデアを出すときなど仕事においても大切な力になっています。
企業は学生に「今まで頑張ったこと」を聞くことで、その頑張った過程でどのような考え方をして取り組んでいったのかを見ているのです。
②なにがモチベーションになっているか
「頑張ったこと」であるならば、「頑張ろう」と思った気持ちがどこかにあるはずです。
仕事においても「取り組むぞ!」という気持ちをもって仕事をしてほしいと企業は考えています。そのため、学生が何にモチベーションを感じるのかを確認することで、実際に業務に着いたときのイメージができます。
③社風とマッチする人物か
社風や雰囲気に合わない会社に入社してしまうと、入社後にギャップが生じてしまい、早期退社につながる可能性があります。企業は新入社員になるべく長く働いてもらいたいため、入社後のミスマッチを減らしたいという意図もあります。そのため、企業は学生の過去のエピソードを通して、その人が何を考えてどう行動したのかを知り、人柄を見極め自社とマッチしているか判断するのです。
④学びを得ているのか
ガクチカでよくある伝え方として「経験を詳細に説明しただけになってしまう」というのが挙げられます。何かに取り組んだときに、何も感じずにやる人よりも、その過程の中でいろいろ考えながら学ぶ人のほうが、今後業務についた際にゼロから1を生み出せる可能性があると考えます。そのため「頑張ったこと」を通して「何を学んだのか」を企業は知りたいのです。
⑤伝える力があるか
最後は基本的なコミュニケーション能力です。何も知らない人(面接官)に対して、きちんと分かりやすい言葉で自分の経験を伝える能力があるのかどうかも見ています。
エントリーシートでガクチカを書く際は、論理的で伝わりやすい文章を書くよう意識をしましょう。自分が経験したエピソードなどを文章にする場合、どうしても主観的になってしまい、客観的な文章を書くことが難しいです。エントリーシートでは文字数も限られているため、省略してエピソードを伝えようとすると、前後で繋がりの無い文章を書いてしまったり、話が飛んでしまいがちになります。就活では、いかに自分の考えを上手く伝えることが出来るかが重要なので、読み手のことを考えて表現することが大切になってきます。
【例文あり】資格取得でガクチカを書く方法/書き方
資格取得のガクチカの書き方を例文つきで解説します。
状況
まずはじめに、学生時代、何の資格の取得に力を入れて取り組んだのかを述べます。結論から話すことで、その後の内容が頭に入ってきやすくなります。
結論から述べる際によく使われる文章構成がPREP法です。
PREP法とは(Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論))の頭文字をとったものです。
PREP法を用いることで、要点をつかんだわかりやすい文章が書けるようになります。たくさんの就活生の自己PRをきく面接官にとって、端的で分かりやすい文章は好印象を与えるはずです。
また、PREP法に当てはめることで、話の構成も考えやすくなります。文章構成を考えることが苦手な方はどんどん活用していきましょう。
【例文】
私は学生時代に英語の学習力を入れ、1年間でTOEIC スコアを350点のばし、TOEICで850点取得することができました。
目標、課題
ガクチカで資格をアピールする際に必ず触れておきたいのが、「なぜその資格を取得しようと思ったのか」「目標は何で、達成する上での課題は何だったのか」という部分です。きっかけや目標は人それぞれ異なります。そのきっかけを通して、採用担当者は就活生の人柄を知ろうとしているのです。
【例文】
英語力をアップさせ、TOEICで高得点を取りたいと思ったきっかけは、大学1年生の初めてニューヨークに旅行をした時です。旅行がきっかけで海外に留学したいという気持ちが生まれましたが、今のままの英語力では交換留学の条件を満たすことができないと思い、英語の勉強を始める決心をしました。
行動
次にどのような取り組みをしたのか、課題をどのように解決したのかを説明しましょう。具体的な数字を用いて、説明することで説得力がアップします。
【例文】
まずはじめに英語に触れる時間が圧倒的に不足していると感じていたため、週に2回英会話教室に通うことにしました。
また、通勤時間の1時間も、単語帳を使ってボキャブラリーを増やしたり、リスニングの時間に充てて効率よく学習を進めました。
結果、学び
最後の部分では、結果だけを伝えるのではなく、「力を入れて取り組んだ経験から何を学んだのか」「どうやって仕事で活かすことができるのか」を伝え、しっかりとポテンシャルの高さをアピールしましょう。
【例文】
その結果、TOEICスコアを850点取得し、交換留学生に選ばれることができました。
この経験から、目標を達成するためにはコツコツと努力する力が大切であることを学ぶことができました。TOEICの学習で培った継続力や結果に繋げる力を仕事でも活かしていきたいと考えています。
ガクチカで資格取得を用いる際の注意点
資格取得の自慢で終わらないようにする
国家資格のような難易度の高い資格をもっていると、どうしてもそれを全面的にアピールしたくなりますが、実績だけでは企業から高評価を得ることは難しいでしょう。新卒採用では、ポテンシャルが重視される傾向が強く、就活時の資格取得はそれほど重要ではないこともあります。もちろん、志望する企業の業務で役立つ資格を持っている場合など事前に知識があるに越したことはないのですが、「入社してから知識をつけてもらえればいい」というスタンスの企業が多くなっており、就活では今の能力や知識量よりも、入社後のポテンシャルを見せることのほうが重要と言えます。
選考で高評価を得るためにも、ガクチカでは必ず、結果よりも「目標を達成するまでの過程」に重きを置いてアピールするようにしましょう。
取得資格をたくさん書くのはNG
ガクチカでたくさんの資格を書くのはNGです。ガクチカは持ってる資格の紹介をする場面ではありません。持っている資格は履歴書やエントリーシートに資格欄があるため、そこで紹介すればいいのです。ガクチカで資格の多さばかりをアピールしてしまうと、とりあえずアピールのために資格を取っておいたという印象を与えてしまう可能性があります。また、いくつも資格を紹介すると、全体の印象が薄くなってしまいます。持っている資格がたくさんある場合は、「本当に強みが伝わるかどうか」「企業の求める人物像に近いもの」を軸にエピソードを選ぶといいでしょう。
企業が求める人物像とマッチしない資格
たとえば、英語を業務で使う企業を志望する場合は、TOIECでの高スコアのアピールは効果的でしょう。しかし、「海外展開していない」や「業務で英語を使う機会がほとんどない」など、英語力を重要視していない企業であれば、TOEICスコアのアピールはそれほど効果的ではありません。大切なのは、「その資格が仕事をする中でどのように活かせるのか」ということです。そのため、ガクチカの題材を選ぶ際は、志望する企業の企業研究ををしっかりして、「求めている人材・スキル」を意識しましょう。「企業が求めている人材にいかに自分がマッチしているか」をアピールすることが大切です。
まとめ
ガクチカで資格取得を用いることについて解説してきましたが、いかがでしかた。ガクチカでは、何の資格を取ったかよりも、資格取得までの過程に重点をおいて話すことが大切です。魅力的なガクチカを作成して、志望する企業の内定をつかみ取りましょう。