【例文あり】自己PRでサークル経験をアピールするために押さえておきたいポイント
この記事では、自己PRで「サークルの経験」をアピールするために押さえておきたいポイントについて紹介していきます。就活の時期になると、ESにどういった内容を記載すれば良いのか迷う学生も増えてきます。その中で、自らの経験をアピール材料に変えていくことが求められるのです。
集団行動から得ることのできた経験や、自ら一生懸命努力してきた体験、そこから何を感じて社会人生活でどのように活かしていけるのかといった視点を持つことが大切です。本記事では以下の3つのポイントに焦点を当てつつ、効果的な書き方について取り上げていきます。
目次
サークル経験からの自己PR 4つのポイント
まずは、学生時代の経験から書き方のポイントを4つに絞って取り上げていきます。自分の長所や良さを知ってもらうためには、一定のコツを理解した中で書き進めていく必要があるのです。その中で相手に伝わる表現を使っていくことが求められるため、いかにして自らの経験を伝えれば良いか、その内実に迫ります。
サークルの紹介・PRに終始しない
まず注意しておきたい点として、サークルの紹介やPRに終始しないことが挙げられます。学生時代にどんな経験を積み、何を学んできたのかを伝えるのは有効な手段ですが、それだけに終始しては意味がありません。
採用担当者は、サークル自体に興味があるわけではありません。そこから目の前にいる学生が何を感じて、どういった経験を積んできたのか、その経験を会社や仕事で活かすことができそうかという点に注目しています。そのため、単なる紹介で終わらないようにすることが求められます。
長所と企業が求める人材の共通点を見つけアピール
続いてのポイントとして、自身の長所と企業が求める人材の共通点を見つけて伝えることが挙げられます。企業としてもどういった人材を求め、どういった経験をしてきた人材を探しているのかという指標があります。その中で、長所と企業が求める人物像がマッチするかどうかを確認することも重要です。
企業がリーダーシップを取れる人材を欲しているのであれば、リーダーシップを発揮した経験を抽出して伝えることが効果的です。「長所をこうした形で仕事に活かすことができます」という伝え方をすることで、企業にも魅力的に見てもらうことができます。
努力と創意工夫のプロセスをアピール
続いて、努力と創意工夫のプロセスをアピールするという点にポイントを当てていきます。単純に活動を頑張ってきましたと伝えても、採用担当者に刺さるものはありません。そうではなく、個人や組織としてどういったプロセスを経てきたのか、何に力を入れて努力してきたのかを伝えることが求められるのです。
努力と創意工夫のプロセスが最大のアピールポイントとなります。なぜそこまで頑張ることができたのか、目標に到達できそうもないと感じた時に何か工夫したことをあるかといった点も説明することが重要です。目標を達成できたのであれば、どのように達成することができたのかを伝えることが効果的です。それらは仕事でも使う考え方であり、社会人として求められるスキルでもあります。
PREP法でわかりやすい文章作り
PREP法を意識することも有効でしょう。PREP法とは「Point」、「Reason」、「Example」、「Point」の頭文字をとった言い回しです。つまり、最初と最後に言いたいことを伝えるのが最適なのです。
最初に結論を述べて、その結論に対する理由、例を示してから再び結論につなげるという考え方です。日本語では結論を最後に持ってくることも多いですが、面接や書類では最初に結論から伝えることが重要になります。これは社会に出ても活用する考え方であり、就活の段階から意識しておきたいポイントです。
【例文集】サークル活動を使った自己PR
学生時代に何らかの団体や組織に加入して頑張ってきた経験がある方は、そこからアピールできる部分を探し出すのが有効です。その参考として、5つの例文を取り上げていきます。
サークル部長をした経験を使った自己PR
「私はイベントサークルで部長を経験してきました。そこから得られたことは組織を束ねるためのリーダーシップです。100人近い部員たちを束ねるためには多くのコミュニケーションが必要で、時には対立することもありました。そこで1人1役制度を導入して、全員が組織に対してコミットしてもらうようにしたのです。
役割を持つことで互いの苦労や努力を共有できるようになり、徐々に組織としての円滑な運営ができるようになっていきました。この経験は仕事で上手くいかないことが発生した状況でも活かすことができると考えています。若いうちからリーダーシップを発揮して、組織を動かせる人材として貢献していく所存です。」
この例文は、「再現性」があるという点で評価することができます。仕事でも社員同士の対立で困難に直面することはありますが、自らその困難を解決するための知恵を絞って解決してきたという経験があるためです。これは会社としても期待が持てる人材であり、一緒に働きたいと思わせる説得力があります。
テニスサークル会計での経験を使った自己PR
「テニスサークルで会計業務を担当してきました。そこから会計に対する知識やスキルを習得でできたことが財産だと感じています。実際に簿記2級の資格も取得しており、1級の資格取得に向けて努力してきました。組織の会計業務を経験したことで、お金の流れや動きやすいタイミングを学んでこれたと感じています。
会社でもお金の流れを明確にすることで、収支のバランスを整えることができるという考えを持っています。これまでの経験を活かして、会計としてキャリアアップを図っていきたいです。」
この例文は、「会社への貢献の期待値」という点で評価することができます。実際に簿記2級を取得していることが、即戦力として貢献してくれるという期待感を抱かせてくれるのです。組織で会計担当をしてきたことが、会社での仕事に役立つという部分を効果的に伝えることができています。
サークル立ち上げの経験を使った自己PR
「ボルダリングサークルの立ち上げを行いました。近年のボルダリングブームに乗って、参加者が増えるのではないかと予想したからです。最初は人が集まらずに苦労しましたが、学園祭を利用してボルダリング用の特設ステージを作り上げました。そこで、ボルダリングの楽しさを伝えたところ、多くの部員が加入するようになったのです。
新しいことを始めるのはとても勇気がいることだと感じました。しかし、自らの熱意や情熱を持って伝えれば、人にもその気持ちが伝播することを学んだことはわたしの財産です。この経験を活かして、新しいことに積極的に挑戦できる人材になりたいと考えています。」
この例文は、「イノベーションや活性化」を伝える内容として評価することができます。サークルの立ち上げという新たなミッションに挑戦したことは、仕事でも活かすことができますし、実際に学園祭を利用したというエピソードも効果的です。何かを提案するだけでなく行動力をアピールできているので、採用担当者にとっても聞き応えのある内容でしょう。
野球サークルマネージャー経験を使った自己PR
「学生時代は野球サークルのマネージャーとして活動してきました。そこから得られたのは、縁の下の力持ちになることの重要性です。マネージャーとして部員から頼りにされることにやりがいを感じ、朝早くから夜遅くまで部員たちの練習に付き合うことも多くなりました。また1日数百個のおにぎりを握るなど、自分なりに考えながら実行したのです。
人のために行動すると口で言うのは簡単ですが、実際に行動できたことに誇りを持っています。この経験を活かして、会社においても人を支える立場としてキャリアを積んでいきたいです。」
この例文は、「人間性」が伝わる文章として評価することができます。マネージャーという役割は誰もができることではなく、人を支えたい、人のために何かしたいと心から思える人間が務めることができるのです。その役割を務めきったことは高く評価される材料となります。おにぎりを握ったエピソードも具体性があり、高評価となるでしょう。
サッカーサークルの経験を使った自己PR
「大学4年間はサッカーサークルに所属して、レギュラーとして活躍してきました。そこで得られたことは継続して努力をすることの大切さを知ったことです。最初からレギュラーだったわけではなく、3年生の後期からトップチームの試合に出られるようになっていきました。私自身、器用な人間ではないので、朝練習や全体練習後の居残り練習を行うことで、徐々に監督にアピールすることができるようになりました。
仕事でも最初から何でも器用にこなすことができないこともあると考えています。しかし、これまでの経験を活かして、継続してコツコツ努力をすることで一社会人として会社に貢献していく所存です。」
この例文は、「将来性」が伝わる文章として評価することができます。最初から即戦力として期待することが難しくても、本人に努力する素養があることが伝わってくるからです。毎日コツコツと努力していくことで、数年後に花開くイメージを持つことができます。その点において評価できる内容といえます。
【例文付き】面接でESの自己PRをより魅力的に演出する方法
ここからは面接でより魅力的に演出する方法についてご紹介していきます。ESは書類選考の段階で必要となりますが、書類選考を通過したら自分の言葉で魅力を伝えることになります。その際の効果的な伝え方も含めて理解を深めておくことが有効です。
ESの内容をさらに深堀する
最後に取り上げたサッカーサークルの例文を例に、魅力的に演出する方法を解説していきます。より魅力的な演出をするためには、ESに記載した内容をさらに深堀することがポイントです。
「学生時代はサッカーサークルに所属して、レギュラーとして活躍してきました。そこで得られたことは、継続して努力をすることの大切さを知ったことです。3年生の後期からトップチームの試合に出られるようになりましたし、朝練習や全体練習後の居残り練習を行うことで、徐々に監督にアピールすることができるようになりました。
また、部員同士との仲間意識を大切にすることも意識的に取り組んできた部分です。サッカーは一人ではできないスポーツです。ジョギングや筋力トレーニングなどは一人で行うことができますが、パス練習やシュート練習などは仲間に付き合ってもらう必要がありました。
そこで、普段から他の部員とも積極的にコミュニケーションを取るようにして、練習に付き合ってもらうように努力してきました。個人で練習する時間も大切ですが、仲間に付き合ってもらえたからこそレギュラーになることができたと考えています。
仕事でも一人ではできないことがあると思います。その際も他の社員と積極的にコミュニケーションを取りながら、仕事を前に進められる社員になっていきたいと考えております。また、継続してコツコツ努力をすることで一社会人として会社に貢献していく所存です。」
ESと異なる長所を紹介する
面接で自分の長所を魅力的にアピールするためには、記載した内容をさらに深堀する形で伝えていくことが効果的でしょう。その中で意識しておきたいのがESとは異なる長所を紹介するという部分です。書類で取り上げた長所と同じことを話しても、面接官としてはすでに知っている内容ですから、あまり意味がありません。
同じことを再度伝えるという意味では触れておく必要がありますが、それだけに終始するとなかなか説得力がありません。上記でも取り上げたように、サッカーサークルの例であれば継続して努力するという長所の他、他の部員とコミュニケーションを取るという長所をアピールすることがポイントです。
また、面接では異なる長所を伝えることが重要ですが、正反対の長所を伝えないように注意が必要です。例えば、書類でコミュニケーション力に優れているとアピールして、面接で黙々と作業することに慣れているといったパターンです。
長所は短所の裏返しという考え方もできますが、正反対の長所を伝えてしまうと、どちらが本当の長所なのかわかりにくくなってしまいます。したがって、なるべくESで書いた長所と関連性のある内容を伝えることが重要です。
ESで迷ったら就職エージェントに相談する!
ESや面接で、効果的な文章作成ができないという悩みを抱えている学生は少なくありません。ESでの迷いや悩みが生じるようなケースでは、就職エージェントに相談をすることがおすすめです。特におすすめなのが、就職エージェントとして活躍するDYM。新卒の就職や転職も含めて総合的なサポートを受けることができるので活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
サークル経験を自己PRにつなげるための効果的な伝え方について、具体的にご紹介してきました。学生時代の経験からどのようなことを得ることができたのか、その経験を仕事でどのように活かせるかを今一度整理することが重要です。その中で、説得力のある文章を作成して内定につなげることが有効ですし、就職エージェントなども活用しつつ、少しずつ前進していくことがポイントです。