3留でも就活で大手に内定をもらう方法
留年も2年以上になると、「何か問題があるとみなされるに違いない」「大手への就職なんて夢のまた夢」などと悲観的になってしまう人も少なくありません。周りが就職していけば、自分が取り残されているように感じることもあるでしょう。劣等感を抱くのも仕方がないといえるかもしれません。
しかし、「3留したけど、満足のいく就職をすることができた」という話を聞いたことはないでしょうか。留年しても、満足のいく職に就いている人もいます。ここでは、何度も留年している人が、就活を上手に運ぶためのポイントを解説していきます。
目次
3留して就活する場合のアピール方法
留年も年数が多いと、面接で理由を訪ねられる確率も高くなってきます。これは一見、自分にとっては不利なことのように思えますが、デメリットになるかはこのときの対応次第です。理由を尋ねられた場合にどのように対応していけば良いのか、ここから見ていきましょう。
留年しているからといって卑屈にならず自信を持つ
まず留年に対するマイナスイメージを持っているなら、それは捨てるようにしてください。留年を不利なことだと思っていると、どうしても卑屈になってしまうものです。尋ねられた際も返答が曖昧になってしまったり、自信のない話し方になったりしてしまいます。
そんな姿を目の当たりにして、好印象を抱く面接官はいません。「授業をサボっていたなど、何か問題があって留年したんだな……」と思われてしまうかもしれません。
留年は学生の期間が長くなったというだけの話で、必ずしもマイナス要素ではないのです。自分がマイナスに捉えていなければ、尋ねられても弱気になることはありません。自信を持てるよう、その期間を有意義なものにしようと普段から心掛けておきましょう。
面接のときに3留していることを隠そうとしない
留年していることが後ろめたいからといって、それを誤魔化そうとしてはいけません。面接官はエントリーシートを見て、就活生の年齢もあらかじめわかっています。誤魔化したことがわかれば、それこそ落とされてしまう原因になります。
面接官はその就活生の人となりを知りたいと思っているのです。これを考えれば、後ろめたいからといって誤魔化している人よりも、ありのままを正直に話している人の方が有利になることは一目瞭然でしょう。
面接は自己アピールの場ではありますが、良い面ばかりを話していれば好印象を与えられるというのは間違いです。普段の会話で考えてみてください。自分の良いところばかりを話してくる人よりも、聞いたことに対して誠実に答えられる人の方が良い印象を覚えるはずです。
3年分他の就活生よりも多くの経験をしたことをアピールする
ちょっと意外かもしれませんが、3留していることは、他の就活生に差を付けられるポイントにもなります。他の人より長く学生をすれば、その分自分のために使える時間も多いわけですから、その期間で自分を成長させることも可能です。
その期間に自分は何を経験し、何が成長に繋がったのかをアピールすることで、面接官に好印象を持ってもらうことができます。経験の少ない人よりも、学業以外にいろいろ取り組んでいる人の方が、入社して活躍することも期待できます。
留年の理由を説明し、反省していることも伝える
留年をきっかけに、いろんな経験ができたことをアピールするといっても、反省していることもきちんと伝えておかなければいけません。もちろん仕方がない理由があれば問題ありませんが、単純にさぼってしまったのであれば、そこで何を学んだのか、なにを反省したのかを伝えましょう。
なぜ通常通りにことが運ばなかったのか、ちゃんと理解して反省している様子が見えないと、企業からの印象は悪くなってしまいます。通常通りにことが運ばないことを反省できないというのは、仕事においても改善ができないと捉えられてしまうからです。
逆にいえば、原因をきちんと理解して、反省していることが伝われば、「この人は仕事においてもきちんと反省して、改善することができそうだ」と思ってもらうことができるでしょう。人間誰しも不完全な部分があるのは仕方のないことです。それを改善しようとする意志が大切なのです。
3留は就活で不利になるのか?
留年に対する印象は、こちらの対応次第で変えられることはわかりました。しかし対応次第といわれると、質問をされなかった場合が気になります。こちらの対応に関係なく、留年そのものを企業はどう捉えているのでしょうか。
留年自体はそれほど不利にならない
結論をいうと、企業側としては留年自体にはあまり興味がありません。年数が多くなれば質問されることも多くなりますが、それは単にその要素が目立つというだけの話です。それでも留年について触れない場合もあるぐらいです。
というのも、その人を採用するかどうかの基準は、入社して活躍できるかどうかだからです。留年は、ただ単位を落としてしまったというだけで、その人の能力には直結しません。採用する側は留年したということではなく、何よりその人となりを見ているのです。
理由や反省を伝えればむしろアピールポイントになる
前項で伝えた通り、留年も対応次第でアピールポイントに変えることができます。企業が留年について質問するのは、その人がダメな人なのかを知りたいのではなく、留年に対してどのように捉えているかを知るためです。
つまり、その質問をされること自体も、面接における立派な話題作りになっています。例えば3留していたとしても、それは人とは少し違う経験をしているとして、面接官の興味をひくことに一役買っているともいえます。そう考えれば、有利に働く場面もあることがわかるでしょう。人と違う要素は武器になるのです。
留年しても大手への就職は可能
大手だからといって、留年に対しても厳しく見られるということはありません。大手に入るのが難しいとされるのは、単にそれだけ競争率が高いからです。大手とその他の違いは、会社の規模が大きいか小さいかだけで、選考の基準に大きな違いはありません。
どちらも最終的に仕事で成果を挙げられる人材を求めていることを考えれば、企業によって留年がネックになったり、ならなかったりといった違いはあるはずがありません。企業の考えは関係なく、すべてその人自身によって決まるのです。
留年して就活をやり直しするメリットとデメリット
中にはその年の就活に納得がいかず、わざと留年して1年後にやり直す人もいます。内定をもらった企業が気に入らなかったとしても、後から転職は可能です。そう考えると、留年をしてやり直すことにどのような利点があるのでしょう。また留年した場合、普通の学生と動き出すタイミングは変わったりするのでしょうか。
ここからは留年して就活をやり直すメリット、デメリットや、いつから動き出せば良いのかについて詳しく見ていきましょう。
メリット
留年して就活をやり直す利点は、もう一度新卒として採用試験を受けられるということです。転職組が新卒に劣っているわけではありませんが、新卒では入れても、中途採用は受け付けていないという企業も存在します。つまり一度就職してしまうと、望んだ企業を受けられない場合があります。
転職組はすでに社会人なので、学生ほど就活に時間を割くことは難しいでしょう。それに対して留年して就活をやり直すと、働いていない分入念な準備をした状態で臨むことができます。
企業、業界研究、面接の練習や自己PRを何度も考え直すなど、就活の準備はやってやり過ぎることはありません。時間があればそれだけ有利に運べる確率も上げられるのです。ただしなかには3留は新卒扱いしてくれない企業もあるので注意は必要です。
デメリット
留年して就活をすることには、もちろんデメリットもあります。1年長く大学に通えば、それだけの学費が必要です。それに対して一度就職してから転職を考える人というのは、働いているので、その分お金を稼ぐことになります。
その人が学費をどうやって払っているかにもよりますが、親に学費を余分に払ってもらうか、少しでも早く就職して、もらった給料で親孝行するかの違いには、考えさせられるものがあるのでないでしょうか。
奨学金を借りて自分で返していくにしても、新入社員のうちからお金を返していかなければいけないのは、それなりに大変なことです。
また社会人としてのキャリアも、就職が遅くなった分出遅れてしまうことになります。
留年した人の就活はいつから始まるのか
留年した人の就活はいつから始まるのかというと、早いに越したことはありません。前述の通り、業界研究などにやり過ぎはなく、早く取り組み始めることによって知識や考えを深めた上で、採用試験に臨めるようになります。
3月にその年の就活が解禁され、エントリーシートの受け付けが始まります。そのため、遅くても冬休み、冬季インターンの始まる12月ぐらいから業界や企業研究、自己分析に取り組んでおく必要があります。
しかし、これは3月に間に合わせるための最低限のラインなので、やる気のある人はもっと早い時期から取り組み始めています。夏インターンや秋インターンなども、企業のことを直接的に知ることができるチャンスです。
早めに取り組んでおけば、そのようなチャンスも余すことなく活かせます。前年にこういった流れを経験しておけば、それを踏まえて準備を進めることもできるでしょう。
まとめ
留年は自分次第で就活に有利な材料にもなります。質問されたときの対応を考えるのも大切ですが、大切なのは学生の期間をいかに有意義に過ごすかでしょう。
その期間を活かす意識で過ごしていれば、自ずと有利に運ぶ材料となっているはずです。留年という経験が活きるか活きないかは、留年が決まったときの心がけからすでに始まっているといえます。