【例文多数】自己PRで責任感を効果的にアピールするコツと方法
自己PRで責任感をアピールするのは効果的な手段です。それは、就職後に仕事をする上で必ず必要な要素の1つだからです。
しかし、他の人と差のつく形で「責任感」を効果的に表現するにはどうすればいいか分からない……そんな人も少なくはないでしょう。
この記事では、企業が必要としている責任感がある人物のイメージから、誤解を与えてマイナスイメージにならないためのコツ、さらに実際の例文まで順を追って紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
責任感のある人とはどんな人?
責任感のある人、と聞いてどんな人物を思い浮かべるでしょうか。任されたことや約束事をきちんと守れるのも、責任感がある人の特徴です。
ただ、ビジネスパーソンにとっての責任感は「仕事をきちんと任せられるか」という視点から見なければなりません。そこで、この項目では企業に求められている責任感にスポットを当てて紹介します。
有言実行ができる人
有言実行できる人は仕事上で責任感があり、企業が求める人材です。そのような人材になるためには、自分が立てた目標や指針を達成する能力だけでなく、「いつまでにこれだけの仕事をする」という時間や質、量を自分の力量に合わせて把握できていることも大切です。
その冷静な分析・判断力で、きちんと仕事の期日までのスケジュールを逆算し守れる人であれば、企業側から見て安心して仕事を任せられるメリットがあるからです。
仕事を最後までやり遂げられる人
スケジュール管理ができる人に通じる面もありますが、任された仕事を最後まできちんとやり遂げられる資質も重要視されます。もちろんやり遂げる過程で、自分1人の力だけでなく、周囲のアドバイスやサポートを効果的に取り入れられる柔軟性も必要です。
これは単純に「こなす」仕事にならず、やり遂げた先にあるチーム・企業全体の利益をしっかりと見据えて考えられる姿勢が求められていると認識しましょう。
責任感が伝わる自己PRの書き方
企業が求めている責任感は、社会人として当たり前に求められている資質でもあります。そうなると、人と差をつけながら「責任感を長所として」自己アピールをするにはどうすればいいでしょうか。
差をつけるポイントは5つあります。ここでは責任感を効果的にアピールしていくための、自己PRの作成方法について、その5つのポイントを見てみましょう。
①自分の強みを最初に伝えましょう
まず冒頭で「私の長所は、〇〇です」と、一番伝えたい自分の強みを伝えます。端的に述べる事で、相手に一番重要な部分が分かりやすくなるからです。
続いて経験談、その経験の中で成し遂げたこと、そしてその資質を企業でどんな風に活かして仕事をしていこうと考えているのか、理由・根拠をつなげていきます。
自己PR文章の組み立て方
強み(長所)
↓
経験談
↓
成し遂げたこと
↓
企業でどう活かすのか
この順序を守ることで自然な流れを作ることができるので、意識して書くようにしましょう。さらに残りのポイント4つを組み込んでいくと、より採用担当者の目を引けるようになるでしょう。
②具体的なエピソードを用いましょう
強くアピールしたいが、印象的なエピソードが思い浮かばない……そんな方も少なくはないでしょう。具体的なエピソードは、特別なものではなく身近な出来事からも引用できます。
- アルバイト
- インターン
- 部活・サークル
- ゼミ活動
- ボランティア
上記のように、誰しも経験のあるエピソードの中から、より具体的に説明できるものをチョイスしましょう。リーダー・進行役含め、なにかの役目を担った経験も責任感を持って取り組んだエピソードがあれば、自己PRに活用できます。
そのようなエピソードを、さらに具体的に用いるには以下の点も意識して盛り込みましょう。
- いつどのような場面での出来事なのか
- その時どんな事を感じて、どんな行動をしたのか
- その結果どんな成果が得られたのか
これらの注意点を踏まえながら具体的なエピソードを作成し、自己PRをした時に採用担当者に実際の場面を想像して貰いやすいようにすることが大切です。
③責任感を持つようになった動機付けも大事
具体的なエピソードを盛り込むことができたら、「責任感」に結びつく動機付けも意識しましょう。動機付けの方法は、「元から備わっていた資質が発揮された」「この経験を通して身に付いた」といった表現することができます。
■元から備わっていた資質が発揮された
→継続してきたことがあれば、エピソードに交えることで説得力アップに繋がる
■経験を通して身に付いた
→今まで気付いていなかったものの、この経験のおかげで自信に繋がったなどの表現ができる
どちらの表現もなぜそこに気付けたのか、どのように考えて行動したのか、経緯・動機をきちんと添えて説得力ある自己PRにしましょう。
④責任感を別の言葉で言い換えましょう
動機付けができたら、さらに言葉選びのブラッシュアップをしていきます。
単純に「責任感」と一括りにしてしまうよりも、より訴えたい内容が伝わるだけでなく、目・耳を引くワンフレーズにすることで、より印象に残る自己PRになるからです。
言い回しには次のようなものがあるので、参考にしながら自分のアピールしたいフレーズを考えてみましょう。
言い回し例
義理堅い
↓
常にチーム全体の利益を考えられる
↓
与えられた仕事以上の結果を意識している
↓
問題が発生しても途中で投げ出したり諦めたりしない
上記のように、言い換えただけで印象的になり、さらに同じ責任感を意味するワードで、より具体的な内容になります。
⑤仕事にどう活きるのかを伝えましょう
具体的な長所の表現やエピソードトークができたら、最終的にその資質がどう企業のメリットになるのかをアピールしましょう。そうすることで、就職後にどのように活き、活躍できるのか具体的なビジョンを持っていることが伝わります。
この部分は、志望している企業の職種(営業・事務・企画開発など)に合わせることが特に大切です。事務職志望なのに「売上目標を達成します」などの答え方をすると、企業が求めている人材と乖離した印象になる可能性があるからです。
そうならないためにも、自己PRは自分が企業の求めている人材であることをアピールする場面だと意識し、その上で他の人と差をつける必要があります。差をつけることばかりを意識して、本来の自己PRの目的から離れてしまわないように注意です。
責任感を伝えるときの注意点
自己PRで差をつけようとしたのに、逆に責任感があることがマイナスイメージになってしまったら悲しいですよね。そうなるのを避けるために、気をつけなければならない注意点について見てみましょう。注意点を理解して、誤解を招かないようにフォローできる文面にできればより安心です。
当たり前のことをやるだけでは責任感とは言えません
まず、マイナスイメージにならないようにするには、学生の責任感と違い、社会人は常に結果を要求されるという点を自覚しておく必要があります。
■時間・期日を守れる
■最後までやり遂げられる(結果が伴わない場合)
■継続して努力を続けられる
上記のような「過程」にフィーチャーした自己PRではなく、「成果」に結びつくというイメージを採用担当者に伝えるように心がけましょう。企業にとって有益になる人材であることをアピールしたいですね。
ストレスを抱えやすいと捉えられる
有益な人材だとアピールするには、ストレスを抱えやすい人物だと捉えられないように注意する必要もあります。アピールしすぎると責任感が強いあまりに、思い悩んでしまうような人だ、と浮き沈みが激しい印象を与えてしまうこともあります。
例えば、失敗した時に次に活かすために考えられる、仕事以外で打ち込める趣味があるなど、思い悩まない性格であることを示唆できるようにしておきましょう。労働環境改善を打ち出している、定時終業を目標にしている企業に志望する時は、重要なアピールポイントになることもあります。
つまり、仕事に高い熱量を持って取り組める姿勢は評価されても、行き過ぎてプライベートと区別がつかないような状態だと勘違いされないように気をつける、ということです。
協調性が無い印象を与えることも
責任感の強い人は、自分の姿勢や考えを曲げない「頑固」なイメージに結びつくこともあります。最後までやり遂げる姿勢は仕事を引き受ける上で大切な素養ですが、周囲の意見を柔軟に受け入れながら、企業全体の利益になるように行動しなければなりません。
利益になるように考えているからと言って、チームや部署内で自分1人だけが別行動をしていては、効率が落ちてしまったり、思わぬミスを招いてしまったりするリスクもあります。企業が求める責任感は、そんなリスクを回避する意味でもチームワークを重視できることがベースに必要になると認識しておきましょう。
責任感を伝える自己PR例文
ここまでお伝えしてきた内容を実際に自分に当てはめて書くのは難しいという方もいるでしょう。ここでは、実際の例文を紹介します。いきなり自己PRを作成するのが難しい人にも理解しやすい、身近なエピソード3つを使用しますので、自分の経験を振り返る材料にしてみてください。
責任感が伝わる自己PR例文①:例)アルバイト
私の長所は、問題が発生しても最後まで諦めずに立ち向かっていけるところです。
高校生の頃からカフェでアルバイトを5年間続けてきました。後輩もでき、指導する立場になった大学2年の頃にいつも同じケーキが廃棄に残ってしまう問題に気付きました。店長と相談したところ、そのケーキをメニューから取り下げるという案が出ました。
しかしそのケーキが好きで来店している常連のお客様がいる事を知っていた私は、1ヶ月間の猶予を貰えるように申し出ました。その日から毎日ケーキと相性のいい紅茶をご注文頂いたお客様に、おすすめしていくように心がけました。
その結果、1ヶ月後には廃棄が無くなり、お店で一番不人気だったケーキが、半年後には看板メニューになるほどの人気になりました。
私はこの経験から、諦めずに結果を追求する資質があることに気付きました。貴社に就職後はこの資質を活かし、売上目標に向けて最後まで諦めない姿勢を持って営業活動を続け、貢献していきたいと考えています。
責任感が伝わる自己PR例文②:例)部活動
私の長所は、チーム全体の利益を考えサポートを続けられる姿勢です。
高校生の頃、サッカー部のマネージャーをしていました。マネージャーは私含め5人でしたが、サッカー部員は総勢50人在籍しており、サポート業務も常に時間との戦いでした。
私が高校3年になった頃、マネージャーのリーダーを任されることになりました。それまでは、レギュラー以外の部員にも手伝ってもらっていましたが、監督と相談しマネージャーの仕事のやり方を見直すことにしました。
ドリンクは個別のボトルからタンクに変え、休憩も交代で取るようにしたところ、練習に集中でき、レギュラーになったことのなかった選手がレギュラー争いに加わるようになりました。選手層が厚くなったおかげで夏の大会では、県大会優勝という結果に繋がりました。
私はこの経験から、チーム全体の利益を優先できるという資質を身につけることができました。貴社では、この資質を活かし、企画開発グループのサポートを常に優先し、全体の利益に貢献していきたいと考えています。
責任感が伝わる自己PR例文③:例)ゼミ活動
私の長所は、与えられた課題以上の成果を目指せる、責任感があるところです。
私が大学時代所属していたゼミでは、地域活性化を趣旨に企画を立ち上げていました。担当講師からは、企画立案や運営を経験することで地元に愛着を持ってもらう、という目的を聞いていました。
しかし、私はやるのであれば地域活性化に貢献したいと考え、商店街の組合長の方に直談判し、商店街で催し物を2ヶ月に1度任せてもらうことにしました。男女比・年齢層などの調査を徹底的に行い、様々なイベントを企画運営してきました。特に地元野菜を使ったケーキが人気となり、毎回出店したところ、県外から足を運んでくださるお客様も現れるまでになりました。
イベントは全て商店街のお店に関連した内容だったため、イベント後に直接来店して頂ける割合も増え、商店街の売上が前年比で約15%もアップしました。
この経験から、常に与えられた以上の目標を定めて努力する力を身につけることができました。自分の力だけでなく、周囲の長所を活かした企画を立案することで貴社の商品開発で新しい分野に挑戦していきたいと考えています。