最終面接で落ちる就活生の共通点とは?聞かれる質問とその対策
数え切れないほどの会社にエントリーシートを提出し、ようやくたどり着いた「最終面接」。絶対に落ちるわけにはいかないと不安を抱えながらも、どこか安心してしまう方もいるのではないでしょうか。最終面接は通過儀礼のようなものなので、落ちる確率はほとんどないと考えている就活生もいますがそれは間違いです。もちろん形式だけ最終面接を行なっている企業もありますが、なかには最終面接で多くの学生を落とす企業もいます。そこで今回は最終面接で落ちる就活生の共通点、そして最終面接で聞かれる質問とその対策について解説します。
目次
最終面接でも落ちる人はいる?
「あとは最終面接だけだから大丈夫!」という会話をキャンパス内で聞いたことがある学生もいるのではないでしょうか。最終面接まで選考を進むのが難しいのであり、最後の部長面接や役員面接は顔合わせ程度に考えている学生もいますが、なかには最終面接が最も重要な企業もいます。
最終面接で主に問われるのは、会社の文化や社風にあっているか、そして人柄がどうかです。エントリーシートや筆記試験、一次面接、二次面接で就活生の能力や志望動機は判明しています。そのため企業が求めているスキルについては問題ありません。しかし組織を運営する上で大切なのは、人と人とのコミュニケーションです。もしお互いがコミュニケーションを円滑に取れなければ、プロジェクトの成否にも関わってきます。そのため最終面接では、油断してしまうという性格を含めた、マインドや人柄を見ているのです。
最終面接で落ちる人の確率はどれくらい?
それでは、どれくらいの就活生が最終面接で涙を飲むことになるのでしょうか。
最終面接の合格率に関しては企業によっても大きく異なるため、具体的な数字で表すことはできません。落ちる人もいれば、最終面接は絶対に通過するという人も出てくるかもしれません。
ここで分かっていることは、最終面接は入社する意思を確認する場ではないことです。最終面接まで残っているから問題ないだろうと思っていても、そこで必要のない人材と思われることもあります。
大切なのは、何事に対してもしっかりと準備して臨むことです。どんな質問をされても答えられるように、緊張感をもって最終面接を行うようにしてください。
最終面接で落ちる人の5つの共通点
時間と手間をかけて望んだ最終面接で落とされてしまっては、泣くに泣けませんよね。面接対策もしたのになぜ落ちたのかわからないと後悔しないためにも、最終面接に落ちる人の共通点を理解しておきましょう。
油断している、慢心している
「私は絶対に落ちないから大丈夫!」と考えている人ほど、その油断や慢心を見抜かれて落とされてしまいます。特に最終面接は社長や役員が担当することが多く、見てきた社員数や育ててきた社員の数も圧倒的です。そのため企業の発展に貢献できる人物であるかどうかという視点で合否を判断します。最後まで全力で努力できない人は、会社に入ってからも手を抜いてしまう可能性があります。また会社の未来を一番身近で背負っている社長や役員が、慢心して油断している学生を好きになるかどうかという問題もあります。就活生として、人として悪印象をもたれないように、内定が出るまでは初心を忘れずに努力しましょう。
入社する意志が感じられない
最終面接まで進んだとしても、その企業が第一志望だとは限りませんよね。
第一志望であれば「最終面接に合格したら入社します!」と言い切れますが、そうでない場合は言葉を濁してしまうこともあるでしょう。この時に気をつけたいのが、滑り止めで受けているという印象を企業に露骨に与えないことです。企業の担当者も学生の事情は把握しているので、短く期限を切って早急に決断を迫ることはあまりありません。しかし滑り止めで受けているという印象を企業に与えると、企業も入社しない学生に振り回されることを嫌がり、最初から入社する候補に入れないという選択をすることがあります。最終的に入社するかどうかは別にして、常に面接には全力で挑みましょう。
企業の価値観、文化にマッチしない
「内定直結型イベント」「面接は一次、二次のみ」など、面接の回数が少ないなかで最終面接に至ることがあります。そのため最終面接で、基本的な考え方を見る場合があります。最初の面接官には「学生時代に頑張ったこと」「そこから学んだこと」といった基本的な質問しかされていないため、企業とマッチするかどうかが重要視されていないことがあります。また面接官も人なので、それぞれの好みや価値基準が選考に大きく影響し、企業文化にあまり合わない学生が最終面接、役員面接に残っていることもあります。そのためそもそも企業の文化や価値観にあっていない場合は最終面接でも落ちるので、受かる前提で面接に臨むのではなく、企業文化をしっかりと理解する努力をしておきましょう。
独立する意思が強い
近年転職は当たり前の時代になってきましたが、いまだ数多くの企業が終身雇用制度を用いています。終身雇用制度には、新卒や若手のときはあまり価値を創造できなくても、就労年数が経つにつれて熟練度が高まり、企業に価値を提供できるという思想があります。そのため終身雇用制度を用いている企業へ独立したいと言うことは、価値を提供する前に退社するということも同然に捉えられかねません。独立することはまったく悪いことではありませんが、企業の体制に反している可能性もあるので、発言には十分気をつけましょう。
発言に一貫性がない
エントリーシートや履歴書の提出、面接で発言してきた内容と、最終面接での発言に一貫性が見られない場合、最終面接でも落とされる可能性はあります。特にこれは第一志望の企業でない場合に起こりやすい現象です。企業ごとで話している内容を変えている場合、自分がどの企業になにをいったのかを忘れてしまうことがあります。そのため最終面接で、今までと違う志望動機や将来のビジョンを社長や役員に話をすることで不信感が募り、落とされてしまうかもしれません。
最終面接で聞かれる質問
それでは就活の最終面接では、どのような質問をされるのでしょうか。
「そんな質問予想していなかった!」と慌てないように、できる限りの準備はして面接に臨みましょう。
第一志望の会社はどこですか?
この質問は間違いなくされる質問の一つです。内定を出したとしても、入社しない可能性が高い学生を新入社員候補として考えていると、想像以上に入社しなかったということになるかもしれません。そのため内定を出してもらうためには、最低でも第二志望、もしくは第三志望には入れておきましょう。第一志望であるならば迷わずに入社する意志を伝えましょう。企業からの印象は良くなるはずです。
入社後はどのような仕事をしたいですか?
この質問も必ず聞かれる質問の一つで、最終面接前に深堀りしておくべき内容です。それまでの選考では具体的な業務は曖昧でも問題なかったかもしれませんが、最終面接ではよりリアルに入社後の仕事を聞かれます。「なぜこの会社に入りたいと思ったのか」「将来どうなりたいか」という疑問にもこの質問はつながっているので、質の高い返答ができるようにしておきましょう。
なにか私に聞きたいことはありますか?
これはいわゆる逆質問です。逆に質問をさせることで、企業にどれだけ興味を持っているのか、どれだけ会社のことを調べているのかを測ることができます。このときに最も良くない答えが「特にありません」というもの。本当に興味がある場合、質問がないはずがありません。そのため質問をしないということは、企業に興味にないといっていることと同義になってしまいます。しかし企業サイトや就活パンフレットに書かれているような、企業理念や会社概要について質問しても評価を下げてしまいます。そのため社長、役員しか知らないような話を掘り下げて聞いてみると、面接官にも好印象を与えることができます。
最終面接の対策方法3選
最後に解説していきたいのは、最終面接の対策です。最終面接に落ちないためには、課題を発見するだけでなく、その対策まで知っておく必要があります。
エントリーシート、履歴書を再度確認する
一貫性のある話ができるように、まずは今まで提出したエントリーシートや履歴書を再度確認しましょう。この時重要なのは、手元にエントリーシートがあることです。エントリーシートや履歴書は基本的に企業から返してもらうことはできないので、最初から最終面接に残ることを想定してコピーをとっておきましょう。
社長、役員の経歴を調べる
会社の概要を見れば、社長や役員の経歴を調べることは難しくありません。またSNSの発展に伴い、いまではブログやFacebook、Twitterで意見を発信している方もいます。最終面接前には、そういった内容を確認しておくことで、興味のある分野や考え方、出身地、共通の話題を探すことができます。好き嫌いの土俵で、嫌われてしまうと内定がもらえる確率は大幅に下がります。事前にしっかりと面接官になりうる人の情報を調べておきましょう。
印象に残る質問を考えておく
これは逆質問を要求された場合の対策になります。今まで話してきた志望動機や入社後の希望業務については、臨機応変に対応することも難しくはありません。しかし逆質問は、事前に考えておかなければ非常に中身のない内容になってしまいます。面接官に悪い印象を与えないためにも、事前に質問リストを作っておきましょう。
最終面接の後にお礼のメールは必要?
すべての選考が終了し、少し肩の力が抜けてしまう人もいるかもしれません。解放された気分になる気持ちも分かりますが、その前にしっかりとお礼のメールを送りましょう。冒頭でもご紹介した通り、最終面接で落ちてしまう人もいます。少しでも採用担当者に対しての印象を良くするためにも、お礼メールを書くためのマナーをご紹介します。
メールのマナー
お礼メールを送ることは必ずしも必要なものではありません。
しかし、相手への感謝の気持ちを伝えることができるだけでなく、改めて入社意思を述べることができるいい機会です。また、お礼メールを送ることで他の就活生との差別化を図ることができます。
たとえば、採用担当者が最終面接を受けた2人のうち1人に絞らなければいけない状況にあったとします。どちらの就活生も魅力的であり、1人を決めることが難しいと考えています。
そんなときに、片方からお礼メールが送られてきたら相手はどのように感じるでしょうか。ちょっとした行動かもしれませんが、お礼メールが内定の決め手となる可能性もあります。
お礼メールに書くべきこと
お礼メールではどのようなことを書けば良いのか分からない人もいるかもしれません。
もちろん、お世話になった感謝の意を伝えることは大切ですが、「ありがとうございました」だけでは素っ気ない内容になりかねません。もう少し具体的に書くことを意識した方が良いでしょう。
たとえば、入社意欲を伝えることです。面接でも十分に述べているはずですが、改めて自分の企業に対する思いを伝えてください。メールの文章だけでも十分にアピールすることはできます。
ただし、お礼メールをさらりと読み飛ばされてしまうこともあります。特に内容が長すぎる文章は後回しにされかねません。相手が読みやすいことを考えて、簡潔な内容にまとめましょう。
内定、面接を辞退する場合
意中の企業から内定をもらって、他の企業を辞退することも出てくるでしょう。
基本的には電話などで伝えることが望ましいですが、メールでも問題ありません。ただし、時間を割いて選考してくれたということを考えて、相手に失礼のない文章を送るように努めてください。
内定や面接を辞退する場合は、「辞退させていただきたい」とはっきり伝えます。結論を最初に持ってくることにより、相手は何を伝えたいのかを理解することができます。
理由に関しては、簡潔で大丈夫です。辞退することに対しての謝罪と、それまで選考などでお世話になったことへの感謝を伝えてください。これらを踏まえて、丁寧なメールを作成しましょう。
まとめ
最終面接で選考に残っている学生の誰かが落ちるとしたら、自分ではないと断言できるでしょうか。ライバルとなる学生も最後まで残っているからこそ、志望動機や企業でやりたいことがはっきりしている方のはずです。最終面接では落ちないと言われていますが、あくまでいままでよりも落ちる人が少ないということを認識しましょう。内定を取るまでが就活なので、最後まで気を抜かずにいきましょう。